医療

自らをお笑い芸人にした(?)日本版PC(politically correct)

ずいぶん前から言われているが、聞くたびにぞっとするのが、私生活という意味で使われる「プライベート」という言葉。英語でこの言葉を名詞として使う時は、軍人の特定の階級という意味以外では、「private parts」つまりは外性器のことを意味し、それ以外の…

パンドラの箱は開かれた

昨日改正臓器移植法が衆議院を通過したというニュースが出ていた。私は「臓器交換社会」という本の日本における最初の読者の一人だったし、この本を出版社に熱心に売り込んだのも実は私だった。この本はアメリカの臓器移植と人工臓器の現状をきわめて批判的…

「新型インフルエンザ」を総括する

神戸市長のひとまず安心宣言でようやくインフルエンザ騒動も終熄に向かいそうだ。ネット上では相変わらず「新型インフルエンザ=陰謀」論が出ているが、なかには責任を負った政府の要人にそうした世迷い事を言う方がいるから困る。最近では「エイズの原因はH…

早めに夏の予定を

今年の初め夏にバリ島に行く計画を立てていた。遊びではなく勉強にだ。アジア太平洋エイズ会議という二年に一度の国際学会がバリ島であるので、<世界の空気を吸い>にいきたいと思っていた。しかしいろいろな事情で何日間も仕事場をあけるわけにはいかなく…

腹の立つこと

最近腹の立つことがある。一つはどこからわいてきたのかわからない、意味のわからない大量のコメントだ。多くはバイアグラのようななまえをつけたものでほっておくと200以上になる。日記を書くことの何十倍もの時間をこの不愉快なコメントの山を消すことに費…

アトキンスダイエット中間総括

ダイエット開始からそろそろ5ヶ月になる。体重は順調に低下して約8キロ減。現法では控えるように言われているアルコールとカフェインはそのままで、特に深刻な感じなくやせられるというのは、一種のカルチャーショックと言っていい。 痩せていっているが正直…

忙しい一週間(その2)

金曜日の夜遅く戻って翌日午前中が仕事。2日間休んでいるうちに患者さんの状態も変わっているし書かなくてはいけない書類もたまっている。帰宅してその夜今度は長崎に。翌朝から「臨床内科医学会」という開業医向けの学会で、研究発表よりは教育講演が主体。…

忙しい一週間

ため息が出るほど忙しい一週間だった。先週は二つの出張が重なった。まず木曜から金曜まで東京で精神科病院協会の勉強会。まずそのために月曜から水曜までめまぐるしく働いた(木、金で済ませる仕事を先にやっておくため)。木曜は朝5時に家を出発。北九州空港…

旅の効用と欠点に関する考察(?)

昨日から横浜にきている。15年前横浜で行われた世界エイズ会議の開催にあわせて始まったエイズ文化フォーラムに参加するのが目的だが、比較的狭い「業界」のことでもあり、昔からの顔なじみにあえる半分は同窓会の雰囲気がある。仕事を離れるとやはり時間が…

一つの仕事の終わり(?)

おそらく今まで一度もブログに書いたことのない仕事がある。別に秘密にするようなことではないが、今まで書く機会がなかっただけのことだ。それはクリニックをやっている時代から続けてきたある障害児の就学支援だ。今の職場でもその仕事を続けさせてほしい…

いくつかのでたらめ

今週もっとも目を引いたのは鳩山なにがしの「冤罪」発言だった。警察の違法捜査と精神的な拷問ででっち上げられた事件を「冤罪とはいえない」と口を滑らせたのは、彼の頭の悪さだろうが、本来これが司法の独立を犯す憲法違反だということが見のがされている…

今年最後の言いたい放題

忙しい、忙しいといいながら今年も最後の日になった。本当は年賀状がまだなのだがそれでも言い残しのないようにひと言ふた言。 まず薬害肝炎訴訟について。何とか全面解決に向けての道筋がつきそうだということを喜びたい。ここ数年原告の皆さんの話を主に大…

きくち ゆみ様に会いに行く

福岡県保険医協会という私も参加している団体がある。その協会が来月に定期総会を開き、記念講演にきくち ゆみさんを招くのだそうだ。 きくち ゆみさんといえば二年ほど前に彼女がDAYS JAPANに書いた水道水で走る夢の車というヨタ記事に私がかみついたことが…

「ハッピーマンデー」なんて誰が言った?

先月から週明けが異常に忙しい。原因は連休。月曜が休みの週は、火曜日がめちゃめちゃ忙しくなる。その日は私は外来にない日だが、たいがい一人か二人予約なしの患者さんが見える。ついでに必ずと言っていいほど入院がある。そうするとその後の予定が全部狂…

パナマ症候群

パナマ症候群という病気がある。突然全身の筋肉が麻痺を起こし腎臓の機能が低下する。人工呼吸器、血液透析を必要とするが、それでも死亡率は50%に達するという。この病気は言葉通り南米のパナマで猛威をふるい、千名以上の人が死亡し、いきのこった多く…

慶應義塾、大丈夫か?

あの安部(もとい安倍)ちゃんが入院したのだそうな。確かに目にはクマを作っていたし不健康の固まりだったようだが。しかし病名を聞いてびっくりした機能性胃腸障害!! 慶応の担当医は「肉体的疲労や精神的ストレスが一因。日常生活や執務に支障はないが、…

休みの日にはまとまった仕事を(何のこっちゃ)

昨日は一日中べったりと床に座ったままだった。踵のほうは9割方良くなって、そろそろ自転車に復帰しようかと思っているのだが、昨日はまるで体を動かさなかった。 勤め先の病院のホームページが一年以上更新されていないままで、その仕事が私のほうに回され…

「ゲイでない」という意味

先週日本では新しく農水大臣になった方の疑惑が出てきたが、馬鹿馬鹿しいを通り越してうんざりする話だった。同じ時期アメリカでは、共和党保守派の長老である某上院議員が、とある空港のトイレでとなりに座った警察官の足に触ったりしてセックスを誘ったと…

勤務医のメリット、デメリット

ここは、もと開業医として、勤務医の社会的地位だとか、勤務条件などを大所高所から論じようという話ではない。純粋に身体的にいいことがあるか、悪いかという話をしようということだ。 去年までとの一番の違いは、「暇を売ってい」た開業医時代と正反対で、…

タミフル問題への覚え書き。

はじめにタミフル問題について、私が浜六郎氏の議論に異議があるのは以下の点。 彼はタミフルを飲んだ患者のほうが脳障害を起こす確率が高くなるのは、服薬直後であるという。しかし、もしこの薬が脳に悪影響を及ぼすのならば、服薬直後だけでなくその後も一…

リハビリの終わり

4月から常勤医師という身分になった。あっという間の三ヶ月だった。こんなことならもっとチャリンコに乗っかるんだったとか、書道展ももっといっていれば良かったのにと思う頃には、黄砂が飛び桜が咲いて、身辺があわただしくなった。 仕事をしないというの…

タミフル問題を考える

インフルエンザ治療薬であるタミフルという薬を飲んだ患者に異常行動が起きるという話が起きている。 私が理解する限り、大まかな流れはこうだ。インフルエンザにかかった人から意識障害などの症状を起こす人がいるという報告が日本で多発した。これをインフ…