アトキンスダイエット中間総括

ダイエット開始からそろそろ5ヶ月になる。体重は順調に低下して約8キロ減。現法では控えるように言われているアルコールとカフェインはそのままで、特に深刻な感じなくやせられるというのは、一種のカルチャーショックと言っていい。
痩せていっているが正直どうして痩せられるのかがよくわかっていない。ただ自分の体験から今までのカロリー理論には穴があるように思える。
1.人間に炭水化物が必要とは本当か。
  私は医学部にいる頃から「脳は糖しかエネルギー源として利用できないので炭水化物が必須栄養素だ」と教わってきた。しかし私はこの4ヶ月ほど炭水化物をほとんどとっていないが、低血糖発作も脳機能の低下も、自分ではないように思える。ではこの間私の脳は何を栄養にしてきたのだろうか。じつは脂肪が分解したときに発生するケトン体が、脳の栄養素としてきわめて有用だということが教科書にも書いている。
2.摂取したカロリーより消費したカロリーが多いとき、その分が脂肪の分解でまかなわれる。それが体重減少になるというのは正しいのだろうか。
  私はここ2週間で約2キロ体重が落ちた。少なくともそのうち半分は体脂肪だが、1キロの脂肪が燃えると8000キロカロリーのエネルギーになる。エクササイズで減らしたのだろうか。自転車に乗って1時間、約240キロカロリー、ランニングでは1時間でおおよそ360キロカロリーだ。いくら食事療法を加えても二日間の絶食と10時間のランニングでなければこの減量は説明できない。何よりそんな無茶なことはしていない。どうやらカロリー理論だけで説明できない脂肪分解のメカニズムがあるのだと思える。それはおそらく様々なホルモンによる脂肪分解作用がそれに当たるのだと思う。
3.肥満はカロリー摂取の過剰や脂肪のとりすぎが原因だろうか。
  いままでさまざまなダイエット法の有効性が試されてきたが、低カロリー食や低脂肪食が減量に効果があったという報告はほとんどない。それはいままでもっぱらリバウンドのせいだとされてきたが、ひょっとして全く間違った目標に対して間違った戦略を立てていた可能性はないだろうか。アトキンスダイエットにはほとんどリバウンドはないことは今年初めに報告された比較試験の結果からも明らかだ。
ほぼ目標体重には到達したがもう少し体重を絞って20台の肉体を手に入れたいと妄想をたくましくしている。