おかしいだろう

先日何気なくテレビを見ていたら「蒸気機関車が復活」というニュースをやっていた。何でも数年前に老朽化して運転を中止したSLをうん億円だかかけて修理したのだという。こいつはおかしいと私は思った。

蒸気機関車が普通に走っていた時代を私は知っている。それがどれだけ汚いものだったか、沿線にばい煙は撒き散らす、すすで手は汚れる、トンネルに入るとき窓を閉め忘れると顔が真っ黒になったものだ。

今の時代の言葉で言えば、環境破壊と温暖化の元になるような時代錯誤のしろものを、ものめずらしさで集まる観光客向けに走らせているJRの商売を「あこぎだ」とは思っていたが、なにそのうち走れる機関車もなくなる事だし目くじらを立てるまでもないと思っていた。しかし、こういつまでもSLで商売ができるならば、そのうち「復古版SL」ぐらい作りかねない。

なんといってもマスコミの批判精神のなさには相変わらずあきれてしまう。「温暖化」に警鐘を鳴らす番組を作りながら、観光地に電球をたくさんつけて夜照らすと「ライトアップされてきれいです」と来る。SLにしてもマスコミが取り上げなければ、一部のすきものを集めるだけに終わっていたのではないだろうか。