孫たちの未来

先週はとっても楽しい一週間だった。木曜に北九州に住む下の娘のところに行き、そのまま娘と孫を連れて自宅に帰ってきた。娘が歯の治療をしているのでその間孫を見ていてほしいと言うことが理由の一つ、もう一つは週末にはも一人の娘のところに出かけるので、その間娘に両親と一緒にいてほしいというのがこちらの希望で、娘を歯医者に連れて行った後、車の運転ができない娘を北九州から連れて帰った。途中一時停止の交差点を徐行して反則切符を20年ぶりに切られるハプニングはあったが、無事に家に戻ってきた。二週間ぶりにあった孫はずいぶん重くなっていたし、もう母親を見かけると笑うし、乳児用のおもちゃで遊ぶこともできるようになっていた。
週末にはもう一人の孫の顔を見に東海地方に。駅についてすぐ娘とその連れ合いと一緒に人形の専門店に出かけた。店いっぱいに雛人形が並べてあって、店員がいろいろ説明をしてくれるのだが、目移りして何も決められなかった。
その後一月ぶりで孫と対面。生まれたときは未熟児でずいぶん心配もしたのだが、すくすくと大きくなっている。大きな物音がするとびっくりしたように体を動かすし、目の前で顔を動かすと目で追うようになっている。
その夜は初めてその子を風呂に入れた。前に生まれた孫は何度も入れてきたが、それぞれ違った反応をするのがおもしろい。二人目の孫は浴槽にはいるのは大好きらしい。目を閉じて気持ちよさそうにしている。ところがいざ体を洗おうとすると大声を上げて泣き出してしまう。裸で何も覆われていないのですこし不安になるのかもしれない。
ここまでは良かった。問題は帰る途中だ。大阪府知事選開票始まると新幹線のテロップにでた。結果が見えているので期待もしていなかったが、案に違わず戻って少しして「橋上候補当選確実」と出た。彼がテレビに出始めたのは私が知っている限り行列のできる法律相談所だった。
政治的なゆがみだの人権感覚のなさだのは後から知ったのだが、私は最初から彼のしゃべり方に違和感を感じていた。どう見ても島田紳助やディレクターが書いた台詞を丸暗記して笑いを取り受けをねらっているとしか思えない。NHKの「生活笑百科」のパクリであるこの番組、演出過剰だというのはすぐわかったが、なぜ彼一人別待遇なのか。それは別の番組に出ている彼の姿を見て納得した。テレビが核武装論者の馬鹿右翼を人気者に仕立てて政治家にする。日本テレビがそこまで計算していたかどうかはわからないにしろ、わかりやすいが中身のない議論をおもしろがる人たちがいる。終いには行き詰まった状況をこうした人間の「行動力」で解決してもらおうと思う人がいる。
一番がっかりしたのが、宮崎のそのまんま東改め東国原知事が彼=橋上なにがしの支持に回っていたという話だ。少なくとも彼の政治手法とはだいぶ違うと思っていただけに残念だ。
私は橋上が今後何をしでかすのかにおそれを感じている。彼がお人形さんよろしく自民党という御輿に乗っておとなしくしてくれればまだいい。彼が差別感や偏見をあおり立てて府民を扇動でもすれば国際問題にも発展しかねない。私たちはイラク戦争のように権力亡者や誇大妄想狂が実際に危機を作り出してきたことを知っている。北朝鮮が核を持っているから日本も核武装すべきだとか、、中国が日本を植民地化しようとしているとか言ううわごとが、毎月平積みされる月刊誌に載っていること、それは世界の流れに逆行してはいるが、孫たちの未来に暗い影を投げかけているように思えてならない。