やれやれ今年も終わった

今年もあと二日。振り返って今年ほどいろんなことがあった年はなかった。退屈する暇のない波瀾万丈の一年だったとおもう。
この一週間も時間に追いまくられた。先週の土曜日。午前十時にあるドクターが遠方から病院を見学にこられた。仕事先としてどうかという打診があり、話し合いで1時間以上。その後病棟の回診のつもりがいろいろな雑用が重なった。午前中に20名ほどの診察を予定していたのだが時間が無くなって午後にずれ込んだ。カップラーメンでばたばたと昼食。午後急いで何名かの診察をすませてあわてて礼服に着替え。4時から職場の看護婦さんの結婚式に出席。式場にはいると入り口付近にギターとドラムがおいてある。何が始まるのかと思って着席。私は病院を代表して式辞を話す係。最近は詩人吉野弘の「祝婚歌」を朗読することでスピーチに代えるようにしている。この詩は茨木のり子さんの「言の葉」の中に引用されていたことで知った。谷川俊太郎が編んだアンソロジー祝婚歌」にも入っていて、私は娘たちに結婚祝いの一つとして去年この本をプレゼントした。式が始まってすぐに新郎のお父さんが自分のバンド仲間と60年代の歌を演奏し始めた。これがギターとドラムなのかと納得。オヤジバンドというのはテレビで紹介されていたので知ってはいたが、生で聞くのは初めてだった。年はほぼ私と同じぐらいだと思うが、なかなかいいキャラクターだなと思った。それに刺激されたのか、今度は新婦のお父さんが娘とデュエットして両家のカラオケ合戦という趣向になった。
日曜日には名古屋に二人目の孫の顔を見に出かけた。未熟児で生まれた二人目の孫は総合病院の集中治療室に入っていたが、翌月曜日がちょうど退院の日。病院に迎えに行っても両親以外は中に入れてもらえない。私と連れ合いがモニターでのぞき込みながらやれ元気がいいの、どちらに似ているのとわいわい話していたが、そのうち赤ん坊は沐浴のため別室に行き、映像も切れてしまった。ぼんやり待つこと一時間、ようやく出てきたその子の小さいこと。2000グラムで生まれてようやく2200まで大きくなったが、先に生まれた子供がもう5キロを突破しているから、抱きかかえても「ふわっと軽い」と思った。一時間ぐらいビデオを撮ったり写真を撮ったりだっこをしたりした後新幹線で九州に飛んで帰った。
火曜から金曜までは目の回るような忙しさ。その週に駆け込みで4人の入院があり、各病棟の回診があり、保険請求の書類に目を通し、いろいろな書類作りをし、休み中に困らないようにいろいろな指示を出し、処方箋を書き、往診をし、仕事をしてもしてもいくらでも新しい仕事やり損ねた仕事がわいてくるような感じになった。
昨日は最初の予定では年賀状書きをするつもりだったのだが、くたびれてこたつでうたた寝をして過ごしてしまった。そうしているうちにも世の中ではいろんなことが起きているようだが、それについては後日また嫌みを書きたいとおもう。