アキレス腱、恐るべし

久しぶりの日記にいろいろ励ましをいただいた。ただ感謝あるのみ。私が痛めているのがアキレス腱が踵の骨にくっついているところ(これを確かめるためだけにMRI検査まで受けた)。学術的には「付着部炎」というのだそうな。
アキレス腱という名がギリシャ神話の不死身の英雄アキレウスから来ている話は有名。どこに矢が刺さっても死ななかったアキレウスが、唯一の急所である踵に矢を射られて絶命したというあれだ。私は不死身でもない代わりにアキレス腱を痛めても死ぬまではないようだが、なんといってもまともに歩けないということが一番つらい。
麻痺のある人は腰を使って足を外側に回して振るようにしてあるく。私の場合は踵に負担をかけないように膝をあげてつま先からゆっくり足を前に出して歩く。坂はどうしても体重が後ろにかかるので転びやすくなる。階段もアキレス腱が伸びて痛みがさけられない。
はね奴さんから質問があった治療だが、手術で取り除くというのはアキレス腱を一部でも切り取ることになるので、歩行困難がずっと残ることになりそうだ(もちろん痛みを取るための最終手段はそれかもしれないが)。テーピングも試してみた。あれは踵の底を保護するようになっていてアキレス腱は逆に締め付ける構造なので、歩くときは少しはいいようにも思うが、長くつけていると腫れの部分を圧迫して痛みを増してしまうようにある。
踵を痛めたことをコストの面から考えた。あちこちの病院にかかりやれ薬だ、やれ注射だと様々試したことはとりあえず除外する。まず通勤に車が使えなくなった。JRも考えたが、勤務先の最寄りの駅にはエレベーターがあるが、家から一番近い駅にはそんなしゃれたものはないからパス。あさは連れ合いに送ってもらって帰りはしょうがないのでタクシーということになる。これがおおよそ片道で5000円。いつまでもそんなことを続けられないが、足を使わないで運転するように今持っている車を改造するとおよそ20万かかる。
おととし両親と同居したときに、私たち夫婦用に二階を改造したばかりだが、いま階段は厳禁なので、一階に住むようにしなければならない。そのためまた家に少し手を入れると200万かかるという。
ここ一月で(「体重計に乗るのも痛い」からと避けているが)だいぶ太ったようだ。踵にあまり負担がかからない運動を考えると、きりきりさんにならってプールに行くこともあるかとは思うが、プールサイドは辷りやすいのでとても無理。そこで思いついたのが乗馬マシーン。さっそく買ってきて昨日試してみたが、正直なところたいした運動にはならない様子。これも値切って12万円なり。
いよいよだめなら将来は車いすラソンに挑戦だなどとほざいているが、痛みを抱えている状態ではまともな練習も出来ないだろう。
考えれば考えるほど恐るべしアキレス腱、か?